2-20 そして時は流れ






そして 10 年―

来週号より本編連載再開w


2-19 流浪編 9 彼らの聖地

パルブロ鉱山は、いや、その奥にあるワールンの祠は、クゥダフの聖地である。ヒュームたちがミスリル鉱山として開拓する際に、その卵を守ろうとして犠牲となったクゥダフたちが、かつて存在した。つまり、先の大戦において、クゥダフたちは聖地を奪い返したのである。ヴァナ・ディールを旅することで、シュンミはこの事実にたどり着いた。
Shunmi 「彼らもこの世界で生ている、か」
それでも自分は戦うだろう。シュンミはそう思った。あるいは真の敵がいるのか…。使われなくなった精製装置からミスリルの砂粒が、むなしく流れ落ちていた。


2-18 流浪編 8 赤き王国へ

ロンフォール。誇りと伝統を重んじるサンドリアのエルヴァーンたちにとって、この地が獣人の支配下に置かれることは我慢ならなかった。その裏には、ある勢力の拡大があったが、ここで語ることではない。
シュンミはロンフォールからオークの砦があるゲルスバを抜け、ユグホトの岩屋に入っていた。そこで、闇の勢力の残党と、2 人の男に出会った。ロシュフォーニュとヴォーダラム。冒険者の間では、「聖剣」を探しているという噂の 2 人組である。
Shunmi 「ドラギーユ城に忍び込んだのも、お前たちか?」
Rochefogne 「確かサンドリアで会ったな。そして、龍王ランペールの墓でも。お前も…」


Vauderame 「おしゃべりはそこまでだ、ロシュフォーニュ。行くぞ」
そう言うと 2 人は虚空に消えていった。残ったのは闇の幻獣。
Shunmi 「やれやれだぜ…」
シュンミは両手に剣を構えていた。

Rochefogne 「あの男、まるでライニマードのようだった」
Vauderame 「こんな時代だ。格好だけでは当てにならん。だが…面白くはなりそうだ」
ロシュフォーニュは無言で頷いた。


2-17 流浪編 7 星読み

シュンミは再びホルトト遺跡の調査に来ていた。今回は星の神子の侍女長であるズババからの依頼もあった。ホルトトには様々な仕掛けがあり、赤白黒の三魔道士がその魔力を合わせねば開くことのできない扉もあった。シュンミは赤い魔方陣の上に立った。すると、三色の魔方陣が、それぞれの光を放った。扉を開けるには、間違いなく 3 人の魔道士が必要だった。それを一人で開けてしまうとは。
Shunmi 「ロランベリーのおかげだな」
シュンミは意味の分からないことを口にした。


Ajido-Marujido 「やはり、お前も来たか。だが、ここにあるのは、かつて闇の王を封印していた護符。調べなければならないのは別の場所だ」
Shunmi 「だが、“俺の邪魔はするな”、か」
Ajido-Marujido 「そういうことだ」
そう言うと、アジドマルジドは去って行った。ホルトトの地下に眠るもの。それが何であるかは、いずれ明らかになるだろう。しかし、それには更なる時間を要する。
Shunmi 「やれやれ、ちょっぴり疲れるといったところか」
シュンミは帽子を直しながらつぶやいた。


2-16 流浪編 6 それぞれの正義

 ウィンダスの守護戦士たちの中でも最強と呼ばれるセミ・ラフィーナ。そして、口の院・院長アジドマルジド。どちらもウィンダスを守ろうとする者であったが、その方向は違っていた。アジドマルジドは禁断の魔法を求め、オズトロヤ城のヤグード王にすら会いに行った。しかも、たった一人で。
 シュンミは彼の調査をセミ・ラフィーナから依頼されていた。ラフィーナにとって、アジドマルジドはウィンダスの法を犯す異端でしかなかった。
 協定を結んでいるとはいえ、ヤグードたちは容赦なく来訪者を襲ってくる。アジドマルジドも例外ではない。しかし、彼はヤグードをなぎ払いながら王の元まで登りつめて行った。院長の名は伊達ではないようである。


Yagudo Avatar 「口の院の院長と、お前は確か…。覚えているぞ以前、ここにやって来た連中の中にいた赤魔道士だな。闇の王の次は、このヤグード王か?」
Ajido-Marujido 「ふん。あのミスラに俺の見張り役でも命じられたか?」

ホルトト遺跡がサルタバルタの魔力を吸い取っている。そして、中央塔に星の神子と召喚士が犯したあやまちがある。ヤグード王は、この土産話と共に腕の立つ部下たちを用意していた。
Shunmi 「やれやれ…。ここから生きて戻るには、骨が折れそうだ」
Ajido-Marujido 「ふたりでギリギリというところか。セミ・ラフィーナもたまには役に立つ」
次の瞬間、オズトロヤで死闘の幕が上がった。


2-15 流浪編 5 試験の行方

 シュンミが耳の院から受けた依頼は、生徒の実技試験に向けての現地調査であった。院は、冒険者が 24 時間でどれだけの魔物が狩れるかデータを取りたかったのである。エリートとはいえ、子供たちの試験にシュンミの戦いのデータが反映できるかどうか。データ次第では、彼らを危険な目に合わせることになる。そう知りつつもシュンミは、この依頼を受けた。
 今回の試験地は、タロンギ大峡谷。それほど強力な魔物はいない。ウィンダスの優等生たちならば、難なく相手にできるであろう。シュンミが一日かけて狩った魔物の数は尋常ではなかったが、そのデータを真に受けるほど、耳の院の指導者たちは愚かではない。適切な試験を実施するであろう。
 耳の院の生徒たちにスターオニオンズ団。この先、ウィンダスを背負っていく彼らに、シュンミは何かを残したかったのかもしれない。


2-14 流浪編 4 白き書

シュンミは目の院から紛失した禁書を探し出して欲しいと依頼された。神々の書と呼ばれるその書物は、魔力の弱いものには死をももたらすともいう。目の院によれば、森の区の泥棒ミスラことナナー・ミーゴが、その禁書を持っているということであった。
Nanaa Mihgo 「シャクラミの地下迷宮で採れる瑠璃サンゴと引き換えだね。それをアジトまで持ってきな」
ナナー・ミーゴにとっては書物より珊瑚といったところなのだろう。あるいは…。シュンミはシャクラミの地下迷宮まで足を伸ばした。この辺りは彼も詳しくない。散乱する化石やうごめく魔物が異様な雰囲気をかもし出している。瑠璃サンゴを手に入れたシュンミは、ホルトト遺跡の奥、ナナー・ミーゴのアジトへと向かった。


ナナー・ミーゴとその手下。それは当たり前のように罠であった。無論、シュンミが動じる様子もない。月並みなセリフをはくナナー・ミーゴにシュンミの顔つきが変わった。いつの間にか剣が抜かれている。
Shunmi 「来る」
その瞳には 3 体のカーディアンが映っていた。
Nanaa Mihgo 「闇のカーディアン…」
タルタルが作った魔法人形。その中でも暴走として人々に危害を加える者たち。あるいは、そのために作られたのか。そして、もう一人。


口の院院長・アジドマルジド。3 者に緊張が走った。全員が敵同士にも見える。泥棒ミスラたちは、すでに蚊帳の外であった。

ウィンダス石の区・英雄の家。
Ajido-Marujido 「神々の書なんてもの、魔法使いでもない泥棒ミスラが手にすることが出来るわけないだろ?これは神々の書じゃない。天才カラハバルハが書いた…」
アジドマルジドに驚きの表情が浮かんだ。
Ajido-Marujido 「なぜだ?なぜ、これが白紙なんだ…?まさか…。神々の書に沈黙の時が…?神々の書は文字を失った。これはもう神々の書じゃない。白き書だ!」

神々の書、その魔力を失い
白き書となるとき、闇の滅びが訪れん


2-13 流浪編 3 平和のために

ウィンダスは先の大戦の後、ヤグードとある協定を結んだ。そこでは、星の神子がヤグードにサルタバルタでの居住を許していた。ギデアスはその産物である。これに疑問を持つ者は多く、実際、ヤグードたちが人々を襲うことに変わりはなかった。逆に、この協定を勇気ある決断と評する者もいた。確かに 2 度目の大戦が起きることは無かった。シュンミはどちらの立場だったのだろう。彼は鼻の院の依頼を受け、ギデアスに献上品を届けていた。
Laa Mozi 「届ける物を届けたら、さっさと帰れ。仲間に殺されても知らんぞ」
献上品を受け取ったヤグードは、闇の王を滅ぼした男を知らないようだった。


鼻の院に戻ると、依頼主であるレッペホッペとアジドマルジドが密談の最中だった。
Leppe-Hoppe 「あ、ギデアスから無事に帰ってきたね」
Ajido-Marujido 「…この話はまたの機会に」
シュンミが戻った事で、その依頼と彼らの話は終わった。
Leppe-Hoppe 「アジドマルジドは禁断の魔法を求めているんだよ…」
カラハバルハの研究所と偉大なる獣の巣。ウィンダスの謎は増えるばかりだった。


2-12 流浪編 2 手の院の依頼―カーディアンの心と伝説の大作戦

 ホルトト遺跡はサルタバルタに点在している。東サルタバルタの南東にもそのひとつがあった。そこには魔導球に力を満たす装置がり、カーディアンの心となる。そうシュンミに語たり、魔導球の精製を依頼したのは手の院院長アプルルだった。カーディアンとはウィンダスでよく見られる魔法人形のことである。シュンミはホルトトの調査を兼ねて、その依頼を引き受けた。彼は冒険者である。
 依頼はもうひとつあった。院の赤字を何とかするため、ジュノに行く旅人にお守りを作って販売する。そのための素材―狼の毛皮、夜光布、反魂樹の根―の収集である。


魔導球も素材もシュンミにとっては簡単な仕事であった。しかし、問題はホルトトそのものである。誰が何のために、このような遺跡を作ったのか?今なお動き続ける魔導装置の仕組みは?そして、サルタバルタから遠く離れたボスディン氷河にも存在する同様の遺跡群との関係は?謎だけが残った。
Shunmi 「ヴァナ・ディール…」
シュンミは、そうつぶやいてみた。魔導球だけが静かに輝いていた。


2-11 流浪編 1 ホルトト遺跡の大実験

 10 年。その流浪の中で、シュンミはウィンダスに訪れたことがあった。サルタバルタのホルトト遺跡。ウィンダスの魔力の源とも噂されるその遺跡に、彼はヴァナ・ディール伝説の手がかりを求めたのである。
 しかし、そこにいたのはウィンダス口の院・院長アジドマルジド。ホルトト遺跡で何らかの実験を行っていたらしい。傍らにいた妹・アプルルの言動から、危険な実験だったことは伺える。ウィンダスでも異変が起きようとしていた…。
 アジドマルジドが去った後には、実験の影響で割れた魔導球が残るのみだった。彼はホルトトで何をしていたのか?そして、シュンミはその魔導球を手に取って何を思ったのか?


Copyright (C) 2005 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.